【税理士解説】納税証明書の勘定科目、仕訳、消費税

税理士の伴 洋太郎(ばん ようたろう) @ban_tax240です。

市役所で納税証明書を取ったんだけど、その手数料はどうやって経理したらいいの?
そうお考えの方へ向けた記事です。

当記事では、納税証明書の取得費用の経理処理について解説しています。
読んでいただくと、次のようなことが分かりますよ!

納税証明書の取得費用について
  • 勘定科目
    「租税公課」で登録します。
  • 消費税
    「非課税仕入」で登録します。

納税証明書の発行手数料は「租税公課」で登録する

納税証明書の発行手数料は、「租税公課」で会計ソフトに登録します。
租税公課の「公課」は、国や地方公共団体の機関から課せられる手数料や会費のことを指すためです。

手数料全般につかう勘定科目「支払手数料」で登録することもありますが、この場合には消費税の取り扱いに注意してください。支払手数料は通常「課税仕入」として会計ソフトに設定されていますが、行政手数料については下記のとおり「非課税仕入」で登録する必要があるためです。

消費税の課税区分は「非課税仕入」で登録する

納税証明書の発行手数料は、消費税の課税区分を「非課税仕入」で登録します。行政手数料は、法律で特別に消費税がかからないとされているものだからです。

なお、消費税の課税区分を「不課税」や「対象外」で登録してしまっても税務申告上は支障ありません(処理方法として正しくはないのですが)。
過去の申告書を修正しなきゃいけないほどのことではないので、気にしないでください。

仕訳のしかた

ここでは、納税証明書の発行手するようとして400円を支払った場合の仕訳例をご紹介します。

現金で支払った場合

【仕訳】
借方 金額 貸方 金額
租税公課 500 現金 500

定額小為替で支払った場合

▼定額小為替の取得時の仕訳

【仕訳】
借方 金額 貸方 金額
現金 500 現金 500
支払手数料 100 現金 100

▼定額小為替使用時の仕訳

【仕訳】
借方 金額 貸方 金額
租税公課 500 現金 500

まとめ

納税証明書の発行手数料を支払った場合の経理処理について解説しました。

納税証明書の取得費用について
  • 勘定科目
    「租税公課」で登録します。
  • 消費税
    「非課税仕入」で登録します。

この記事を書いたひと

伴 洋太郎(ばん ようたろう)
伴 洋太郎(ばん ようたろう)税理士
BANZAI税理士事務所 代表税理士。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。1982年6月21日生まれ。個人事業主、フリーランス、小規模法人の税務が得意で、一般の方向けにやさしい解説記事を書けるのが強み。詳しいプロフィールはこちら。
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