顧問税理士を変えるときって、なにをすればいいんだろう?
そうお考えの方へ向けた記事です。
当記事では、顧問税理士を変更する際のながれや注意点をまとめました。
読んでいただくと、次のようなことが分かりますよ!
- 前の税理士との契約内容を再確認する
契約解除条項が定められていないかチェックしましょう - 次に依頼する税理士を決めておく
顧問税理士の空白期間を極力つくらないようにしましょう - 前の税理士に契約終了の意向を伝える
率直に「解約したい」と伝えて構いません - 前の税理士に預けている資料・データを返してもらう
必要な資料・データをご紹介します - 次の税理士に資料・データを引き継ぐ
早めに引き継ぐほど、スムースに業務を継続できます
前任税理士との契約内容を再確認する
前任税理士との契約を解除する前には、その税理士との契約書の内容を確認しておきましょう。
契約書にはたとえば「契約を解除する場合には、3か月前までに申し出ること」などといった、契約解除に関する条項が定められているのが一般的であるためです。
後任の税理士に乗り換えるタイミングにも影響しますので、早めに確認しておきましょう。
後任税理士をあらかじめ決めておく
前任税理士との契約を解除する前に、あらかじめ次に依頼する税理士を決めておきましょう。
顧問税理士のいない「空白期間」をつくってしまうと、税務署などからの突然の問い合わせに対応できなくなったり、会計処理がストップしたりしてしまうためです。
ピッタリの後任税理士が見つかったとしても、税理士側の事情ですぐにお引き受けだけないケースも考えられます。早めに打診し、内諾を得ておくとよいでしょう。
前任税理士に契約終了の意向を伝える
解約条項について確認し、後任の税理士を決めたら、契約終了の意向を前任税理士を伝えましょう。相手が承知しないことには始まらないですからね。
率直に「解約したい」と伝えてもいいのですが、気が引けるようであれば
などと伝えれば、角が立たないのではないかと思います。
なおタイミングとしては、決算申告が終わった直後が最適かと思われます。
と伝えやすいですし、新任の税理士としても年度の途中で引き継ぎを受けるよりは楽なんです。
預けている資料・データを返却してもらう
前任税理士に預けたままになっている資料やデータがありましたら、返却してもらうように伝えましょう。
それらの資料やデータは、新任の税理士にとっても重要な資料になるためです。
例えば次のようなものがあります。
- 決算書・申告書の控え(少なくとも過去3年分)
- 総勘定元帳・仕訳日記帳(少なくとも過去3年分)
- 年末調整関係書類
- 届出書・申請書の控え
- 領収書・請求書・レシート類
- 電子申告に必要なIDとパスワード
- 会計ソフトの仕訳データ
よくわからなけば、上記のリストをそのまま伝えてしまって構いません。税理士自身も資料の引き継ぎ・引き渡しには慣れていますので、おおむね察してくれるかと思います。
後任税理士と契約し、書類・データを引き継ぐ
前任税理士から預かった書類やデータを、新たに契約した税理士に引き継ぎましょう。後任税理士は、それらを確認してシステムに登録しなければならないためです。
引き継ぐ書類やデータが多ければ多いほど、早ければ早いほど、後任税理士はお客様に充実したサービスを提供することができます。
特に、会計ソフトの仕訳データを引き継いでもらえるかどうかはその後の作業に大きな影響を与えますので、可能な限り引継いでおくことをおススメします。
まとめ
顧問税理士を変更する際のながれや注意点について、税理士自身が解説しました。
- 前の税理士との契約内容を再確認する
契約解除条項が定められていないかチェックしましょう - 次に依頼する税理士を決めておく
顧問税理士の空白期間を極力つくらないようにしましょう - 前の税理士に契約終了の意向を伝える
率直に「解約したい」と伝えて構いません - 前の税理士に預けている資料・データを返してもらう
必要な資料・データをご紹介します - 次の税理士に資料・データを引き継ぐ
早めに引き継ぐほど、スムースに業務を継続できます
この記事を書いたひと
- BANZAI税理士事務所 代表税理士。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。1982年6月21日生まれ。個人事業主、フリーランス、小規模法人の税務が得意で、一般の方向けにやさしい解説記事を書けるのが強み。詳しいプロフィールはこちら。
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